2001年9月に「はまかぜ」ちゃんが誕生し、日本で最初の市民風車としてメディア等に大きく取り上げられ、次の市民風車への期待が大きく膨らんでいました。

しかし、2002年度以降、北海道電力が風力発電所からの電力の新規買取契約を一時中断していたことから、道内での新規風力発電事業が凍結されていました。
またそれに加えて、風況の良い青森、秋田などを管轄する東北電力でも2003年度より風力発電への優遇固定価格での買取りを中止するということも発表されました。

そんな中、秋田の市民からの問い合わせがきっかけで「はまかぜ」ちゃんに続く取組みとして、北海道グリーンファンド(以下、HGF)が主体となり取り組んだ市民風車が「天風丸(てんぷうまる)」です。

また同じ時期に 青森県内で環境分野において市民活動を行なっていた団体が、NPO法人グリーンエネルギー青森を設立し、鯵ヶ沢において市民風車への取り組みを行なうことが決まったことから、秋田・青森で同時期に市民風車を2本誕生させることで、活動の継続性と市民風車への社会的な関心を高めることができると判断し事業化に踏み切りました。


天風丸

HGFは北海道の団体であり、組織基盤や市民活動の実績や人脈が秋田にあったわけではありませんでしたが、さまざまな団体と知り合うことにより、秋田での取組に賛同してくれる人が一人二人と増え、多くの協力者を得ることができました。風車建設が大詰めを迎えた2003年10月には、県内で自然エネルギーについてのフォーラムを開催できたのも、地元の協力団体「市民風車の会あきた」が大きく関わっていました。

HGFの取り組みに賛同した3名の女性が設立したこの団体は、「市民風車の愛称募集」を行なったり、竣工式に合わせたオープニングセレモニー主催するなど、天風丸誕生を地元で支え、支援の輪を広げる原動力にもつながりました。いまでは、秋田で市民風車など「エネルギー」に市民が関わることを通して、自然エネルギー、省エネルギーの普及をめざす活動を継続して行ないHGFとはさまざまな形で交流を続けてます。

市民風車1号機の建設費約2億円は補助金を使わず全額自己資金(銀行融資含む)で賄いました。2基目の風車の建設には総額で約3億8千万円。そのうち1/2は独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構の「新エネルギー地域導入活動支援事業」による補助金、残りは自己資金という構成です。

自己資金には、北海道グリーンファンドで行なっているグリーン電気料金制度による基金積立金、そして市民風車の会あきたが窓口となって募集した地域枠や全国を対象とした株式会社自然エネルギー市民ファンドによる全国枠出資から融資を受け、足りないところは金融機関からの融資を受けています。地域枠には秋田県民を中心に6700万円余り集まり、全国枠とあわせると1億930万円もの市民出資が集まり、十分な手ごたえを感じることができました。

※市民風車の会あきた、自然エネルギー市民ファンドで募集している秋田の市民風車への出資は、匿名組合契約を結んだ後、北海道グリーンファンドへ融資されます。NPO法人は法律上、市民出資を募集し利益を分配することはできません。

地元の小学生から「天風丸(てんぷうまる)」というかわいい名前をもらった市民風車は、2003年3月1日から営業運転(東北電力への売電)をはじめました。場所は南秋田郡天王町江川地区。男鹿半島の南側に位置し、八郎潟と日本海に挟まれた同町は、人口約1万8千人。もともとは漁業中心のまちでしたが、秋田市に隣接していることもあり、近年はベッドタウンとして人口が増加しているとのことです。土地は民有地で、地権者の方も北海道グリーンファンドの取り組みに賛同して下さり、快く土地の貸借に同意していただきました。

天風丸のまわりには、ベンチがありちょっとした憩いのスペースとなっています。市民風車運動の更なる広がりをめざして、市民風車の会あきたともども、みなさまのご支援,ご協力をよろしくお願いいたします。

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事業概要
事業主体
NPO法人北海道グリーンファンド
補助金
NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
新エネルギー地域導入活動等支援事業費補助(補助率1/2)
建設地
秋田県南秋田郡天王町天王字浜山(地図)
発電所名
市民風力発電所・秋田1号機
愛称:天風丸(てんぷうまる)
風力発電機
3枚翼 誘導型発電機
出力 1500kW 1基(REpower社・ドイツ)
風車概要
タワーの高さ65m
羽根の長さ 34m
総事業費
約3億8千万円
売電契約
東北電力と17年間の売電契約
運転開始
2003年3月1日